日本食ブームが到来のカンボジア。首都プノンペンには、約200店もの日本食レストランが軒を連ね、
中間層・富裕層を中心に、日々、日本食を求めるお客さんで繁盛しています。
そんな中、今回はカンボジアに進出する大手日系食品メーカー様の事例で、
オフラインとオンラインを活用したマーケティングプロジェクトの事例をご紹介いたします!
マーケティングプロジェクト事例のポイント
まず始めに、今回のマーケティングプロジェクト事例のポイントについて見ていきましょう。
■目的
カンボジアで日本食文化を普及させるとともに、日本商品のブランド認知を高め、売上拡大を目指す。
■戦略
現地の小売店と協働し、試食会や販促物制作といった売場づくりといったオフラインでの活動と
Facebook広告運用やインフルエンサー動画制作などのオンライン施策を組み合わせ、購買に繋げる。
■アクション
現地小売店売場におけるオフライン施策とFacebookを活用したオフライン施策をそれぞれ紹介します。
では、実際のアクションについて見ていきましょう!
小売店でのオフラインマーケティング施策
QRコード付き販促物
制作物には全てQRコードをつけており、スキャンするとレシピ動画にリンクします。
これにより、商品を手にしたお客さんがその場ですぐにレシピ動画や必要な材料を確認することができ、
利便性向上に繋がります。
また、全てのQRコードのスキャンの回数を計測し、どの商品・レシピに興味関心があるのかを分析しています。
こうしたQRコード付きの販促物は、「家で日本食を料理する文化を広げる」という挑戦的な目的の達成に向けて、
特に効果的なツールとなっています。
というのも、カンボジアはスマホ大国(携帯電話普及率110%)であり、
スマートフォンを片手にFacebook配信されてた動画を見ながら、商品を探しているお客さんがとても多い。
QRコードはこうしたお客さんにとって「商品の使い方が分からない」という”不”を解消し、
お客様にとって買いやすい売場を作ることが重要です。
小型モニター
探しやすい売場づくり
その他、売場に小型モニターを設置し、弊社で制作したインフルエンサー動画やレシピ動画を放映し、
お客さんが動画を見ながら商品を探せるような仕組みを作っています。
QRコードとともに、動画での商品紹介はお客さんにとって身近な存在であるインフルエンサーが現地語で料理紹介を行うため、お客さんにとって分かりやすく興味を持ちやすい。
さらに、Facebook上の動画だけでなく、実際の売場のモニターに放映される動画も併せて触れる機会をつくることで、
最終的な購買に繋がっていきます。

(売場モニター
試食会の運営
購買意欲を刺激する接客スキルを身につける
制作物だけではなく、試食会を運営するにあたり、プロモーターの人材育成が大切です。
売場のお客さんの試食前後の反応や質問をデータとして集計・分析し、プロモーターの接客スキルの向上に活用しています。
スーパーでよく見る大抵のプロモーターは、ただ売場に立っているだけのことが多い中、
Buddy’sが運営する試食会のプロモーターは、接客トレーニングのもと、回数を重ねるごとに接客スキルが上がり、
お客さんの購買意欲を刺激するような試食会の運営に繋がっています。

それでは、次に、オンラインでの活動を紹介します。
リアル店舗でのオンラインマーケティング施策
Facebookページの運用
カンボジアは国民の約75%がFacebookを使用しており、圧倒的ユーザー数を誇るプラットホームとなっています。
今回のマーケティング活動においても、Facebookを活用したオフライン施策の取り組みを行っています。
具体的には、公式facebookページを立ち上げ、レシピ動画配信やキャンペーン告知を実施するのが有効です。
コンテンツ企画から現場撮影まで
レシピ動画については、カンボジア現地で人気の飲食店のメニュー等を参考に、
現地の有名フードブロガーやモデル、日本語N1の現地インフルエンサーと協力し、コンテンツ企画から撮影・編集を行っています。
有名フードブロガーを起用し、現地小売店で撮影を実施した動画は、Fcebookでの再生回数が40万回に達しており、
クライアント企業の主力商品の認知度拡大に繋がっています。
Facebook立ち上げ開始1年で、フォロワーは約1万3千人まで増加しています。
インフルエンサー起用レシピ動画制作
人気の日本食を家でも手軽に
今回のマーケティング施策では、商品認知にむけ、現地有名フードブロガーやモデルを起用したレシピ動画を制作しFacebook上で投稿しています。
料理動画で紹介するのは、寿司、焼きそば、たこ焼き、牛丼など、カンボジア現地でも大人気の日本食メニュー。
特に、「焼きそば」は、運営する試食会で人混みができるほど、カンボジアでは人気のメニューとなっています。
「知っている、食べたことある」身近な日本食を紹介することで、商品購入に対するハードルを下げ、家で実際に好きな日本食を作ってみよう、というモチベーションが高まるのです。
動画で放映したレシピを、今度は売場の試食会で実際にお客さんに食べてもらうことで、商品購入に繋がっています。
最後に
日本食ブーム到来といっても、現地小売店に入り込み、こうしたオンラインとオフラインの全面でマーケティング活動を行う企業はまだ少ないのが現状です。
日本食ということだけ、商品を陳列していれば売れる、というわけではなく、
売場での定期的な試食実施や販促物設置等の活動とともに、オンラインでの動画の配信やイベントやキャンペーンの告知を併せて行うことで、店舗への集客に繋がっていきます。
こうした、マーケティング施策の取り組みを地道に続けていくことで、マーケティング施策開始から1年経過した現在、売上は約3倍に拡大しました。

現地現物を重視するマーケティング施策
カンボジアにおける食文化や生活習慣をよく見ながら、売場のお客さんの様子をよく観察し、
「現地のお客さんに必要とされる存在になるためにはどうすればいいか」を徹底的に考え実行し、
各クライアント企業のブランド価値を、現地にどのように適応させていけばよいか一緒に考え、伴走する。
それが<Buddy’s>のマーケティングサービスの強みです。

今後も、カンボジアにおけるオンライン・オフライン融合のマーケティング施策について
紹介していきますので、ぜひチェックしてみてください。